こんばんわ、山本 尚幸です。

本日は、中小企業診断士試験の受験勉強を通して感じていた、テーマについて

「受験勉強と実践における「守破離」について」

守破離という言葉は、剣道なり茶道なりの、日本に古くからあり今も継がれている文化の根幹に根付いた言葉です。
*下記は、僕なりの解釈です。

  • 守・・・ひたすらに師や先人の教えを守り、型を身に着ける時
  • 破・・・十分に身に着けた教えに習いつつも、実践の中で浮き上がる矛盾に悩み、徐々に型に窮屈を感じて破り始める時
  • 離・・・先人から学んだ型の意味と文化を尊重し、自在に利用つつ、自身が思う通りの考えを新たに広める時

診断士の世界においても、診断士はみな「先生」と呼ばれることや、各々の診断士のかたに異なった背景や得意分野があり、互いに尊敬しあう関係で成り立っています。
また、先輩診断士が新米診断士が独り立ちできるまで世話をするような師弟制度に近い文化もあるところはあるようです。
こうした中小企業診断士の世界においても、道の教えにならうような、個人の学びの「階段」を意識することが大切ではと思っております。

私は個人的に、中小企業診断士においては、「2次試験合格までは、ひたすらに守の段階にあることに徹する」ことが一番だと思っています。
(実務補習終了まで、とも考えましたが、これについては協会以外の方法で代替できるものですので省きました)
というのも、2次試験の採点までにおいては、協会が認定した試験採点者や作問委員がおり、その方々の基準で評価が決まる仕組みだからです。
そうした組織だったり先生なり評価者がいる環境においては、その壁を抜けるまではひたすらにその方々の定める「型」に自身を収めることが必要だからです。

変な例えかもしれませんが、「空手の試合に、剣道で戦いを挑むのは、反則」です。
戦いというジャンルでは同じでしょうけど、ルールが違うので評価ポイントも異なるし、そもそも同じ舞台に上げることに違和感を感じます。

中小企業診断士試験においても、経営改善のための診断・助言というジャンルではあっても、そこに持ち出すルールは会計士やMBAのそれらではなく、あくまで「中小企業診断士」という世界においての型にはまっているか、という意識を持つことが、試験合格には必要なのだと思います。

とはいえ、試験に合格した後の世界では、結果がすべてでルール無用の実践の場でしょうから、そこからは思いっきり個々人のルールに基づいた競争に身を置くことになります。
今回のお話は、あくまで中小企業診断士試験という独特な世界での「型」についてのお話、ととらえて頂ければと思います。

ではでは。

カテゴリー: 2次試験