村上 知也

はじめに

5 年目の受験にて、ようやく、合格を果たすことが出来ました。大手の予備校に何年も通っていましたが、毎年、もう1歩のところで涙を呑んでいました。自身の足りないところを探して、 H19 年は 弱小勉強会+MMC に通うことに決めました。勉強時間が大量には取れない私にとっては、① 答案の即時採点 による即時の復習実施、②表現力の低い 文章力をアップ させてくれる指導、この 2 つがなければ、私の今年の合格はなかったと感じています。

中小企業診断士を受験した動機

社会人 5 年を終え、将来のキャリアプランに不安を覚える頃でした。その時点での自分の強みをさらに強化して、活かしていける資格は何かと調べ、中小企業診断士という存在をしりました。 IT の中でコンサルタント力を高めるためには最適であると判断し、受験を志しました。 5 年働けば、教育給付金の受給が可能になるというのもありました。 ( 笑

1 人では、続けられない可能性があるため、これはと思う友人に声をかけて、一緒に勉強を始めることにしました。まさか、あれから 5 年もかかるとは・・・

1 次試験対策の学習方法

初学時に、 1 年間、しっかり予備校に通い、理論を学びました。そのため、後はひたすら、各出版社から発行される問題をやりまくることで、合格に結びつけることが出来ました。

1 次試験は、 2 次試験と違って正解が発表されるため、 過去問にこだわらず 、市販の問題集で体系的に取組む方が理解しやすいと考えています。ただ、たくさんの問題集をやるより、 2 冊くらいを複数回まわすことが重要と考えます。また、得意科目は作っても、苦手科目だけは作らないように意識をする必要があります。私も、苦手科目 ( 経営法務 ) で足切にあうなど、苦労させられました。簿記が苦手であれば簿記検定、法務が苦手であれば経営法務などの周辺資格を勉強することで苦手意識は克服できるのではと思っています。

2 次試験対策の学習方法

3 回も失敗を重ねたので、これが正しいやり方だと私は宣言する資格がありません。しかし、毎年、落ちた後に自分に足りないものを探して補う訓練をしていくことで、合格につなげることができました。
① 1-2 年目には、ひたすら、多くの事例問題に取り組み、解答をたくさん書くことを心がけていました。その結果、 30 分あれば十分解答を作成できる「書く」力がつきました。

→とにかく、書けばいいというふうになり、全体として整合性のとれない解答になってしまいました。
② 3- 4年目には、落ちるのが怖いので、 リスクの低い解答 を作ることを心がけていました。 ” 与件の裏返し作戦 ” 、 ” たくさん盛り込み作戦 ” です。他の勉強仲間の解答をたくさん読み、良いと思われることをどんどん取り込んでいきました。

→キーワード採点には引っかかるが、全体として読みにくい解答になってしまいました。
③合格年である今年については、「読む力」を身に付けるため、ひたすら過去問を読み返し、解き返しました。毎年、様々な事例企業が登場しますが、中小企業診断士として求められる要件は変わっているとは思えません。過去問から得ることができるポイントを 6 年間横断的に把握することで、「読む力」に合わせて、「考える力」を得ることが出来たと思います。

併せて、 MMC にお世話になることで、「書く力」を向上できました。私の以前までの「書く力」はスピードと、盛り込みの 2 点でした。いかにわかり易く、相手、すなわち採点の先生、ひいては事例の社長に読んで頂いて、すぐ理解して頂く文章を作成するのは、 MMC がピカイチだったと感じています。

2 次合格のために特に留意した点

「読む」「考える」「書く」の能力が求められる試験ですが、当日の 80 分の時間の中では「考える時間」は ないといっても過言ではありません 。個別設問を深く考えた時点で、その事例を、全体的に理解する時間はなくなってしまいます。

合格するためには、試験の前までに十分な準備をして、① 知識や過去問ノウハウの引き出し をたくさん作り、② 即時に引き出し が出来るようにする、ことがポイントだったと感じています。
与件を読むと、自然と色んな情報が頭の中から溢れ出して来る、この状態を作る必要があります。

合格のよろこび、不合格の経験

① 1 年目は、 1 次を通ってほっとしたこともあり、 2 次に対しては明らかに力不足でした。

② 2 年目は、 5 年間を振り返っても、 2 次に集中でき、一番勉強した年でした。それだけに落ち込みは激しく、どうしたらよいのかわかりませんでした。

③ 3 年目は、 2 年目の後遺症を引きずったまま、 1 次を再度受験し中途半端な対応をしてしまいました。その結果、楽観視していた 1 次で失敗し、呆然自失となりました。受験自体をやめようかと、数ヶ月考えましたが、やはり、自分は診断士になって、色んな人の役に立ちたい、かつ、この数年の機会損失を取り戻さなくてどうするのだと思い返し、合格するまで一生受け続けることを誓いました。

④ 4 年目は、 ABAA の結果を得て、ショックではありましたが、あと少しで手が届くところまで来たのだとポジティブに捉えることができました。

⑤そして、 5 年目。合格を確信していましたが ( 毎年確信していましたが ) 、合格掲示板を見て、涙が止まりませんでした。たくさんの人に、電話をしたり、頂いたりの中、言葉に詰まって、ろくにお礼も言うことが出来ませんでした。

良い友達と良い講師に出会う、自分に足りないところを謙虚に探す、あきらめずにやる、この 3 点が実施できれば 次の試験では、皆様の合格は間違いないと確信しています。

以上

1件のコメント