再現答案交換会(11/2)より

---弱小診断士勉強会では、来年度のメンバーを繰上募集致します---

本年度の二次試験も2週間前に終了しましたが、当勉強会では年間活動の締め括りとして、昨日(11/2)は「再現答案交換会」を開催致しました。従来も二次試験の翌週、又は二週後に受験したメンバーが集まり、各自の再現答案を持ち寄って、4事例を検討していましたが、公式活動ではなく、開催されない年もありました。

今年度より、「再現答案交換会」は公式行事として位置付け、執行部メンバー(昨年度合格者)が進行役を務め、出席者全員で出題4事例を振り返り、各自の答案を講評致しました。総勢20名が集まり、午前10時から昼食を挟み、午後5時まで熱い議論が戦わされました。以下、事例毎にディスカッションの一部を要約致します。

<全体の進め方>

「弱小メソッド」として、事例問題に着手するに当たり、先ず「方向性」と「課題」を整理して、解答全体の一貫性と設問間の繋がりを明らかに致します。交換会においても、先ずは各事例の「方向性」と「課題」の確認から入りました。

<H25事例Ⅰ> A社:健康食品の通販業

第1問設問1の位置付けが非常に重要となります。ここに何を盛り込むかで、後続の設問との一貫性に大きく影響します。「新商品の企画や新規顧客を開拓していくこと以外で」という制約の中で、A社事業を長期的に継続させるのに必要な施策における「留意点」が問われています。

本設問の解答例としては、注文受付や問い合わせ対応、広告宣伝の効率化の指摘があり、第3問との関わりを指摘されていました。また、第4問では、顧客データベースの役割認識、外注化の是非、第3問との繋がりが議論されました。

この他、既存顧客のリピート率向上や、コア業務とノンコア業務の切り分け(正規と非正規)への言及がありました。

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<H25事例Ⅱ> B社:水産練物の製造小売業

方向性は、農商工連携による地域ブランドの確立と、インターネット販売を活用したX市地域外(全国区)への市場開拓という辺りに収斂しました。

第2問での「パッケージ・デザインの工夫」については、ビニール素材表面のデザイン、及びシールの貼り付けが容易であることを最大限に活用することがポイントになります。具体的には、ビニール素材表面に3月から6月の旬の野菜を毎月入れ替え、シールに生産農家の方々の写真を載せて、出所を明らかにすると同時に「食の安全」をアピールする等の解答例が出され、非常に盛り上がりました。

第4問設問2では、「オフラインでの施策」を正確に認識出来なかった人が結構おり、これを誤ると解答に大きく差が出ることが判明しました。要はネットさえ使わなければ、DMや新聞広告、各種イベント等「何でもあり」ということです。新規客紹介への特典付与等でクチコミの奨励も有効ではないでしょうか。他には、機会として観光客に着目し、Ⅹ市との連携でイベントの参加を促し、インターネット販売に繋げるという提案もありました。

<H25事例Ⅲ> C社:通信用部材の製造・販売業

方向性に関しては明らかで、首都圏市場参入での業績回復と、通信部材以外の新製品開発に絞られます。

本事例は、第2問が肝だったようです。C社は①顧客からの問い合わせへの迅速対応、及び②短納期対応が課題であり、そのために技術部内の③情報共有化、④業務効率化を図る訳ですが、①と③、②と④を組み合わせることがポイントだと思われます。

解答に際し、設問1で具体的情報名を列挙するだけでなく、「顧客からの問い合わせへの迅速対応のため」という目的の明示と、「顧客別・案件別」という補足があると加点される筈です。同様に、設問2で具体的改善内容を列挙する際にも、「短納期化に対応するため」という補足説明があると非常に好ましいと思われます。

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<H25事例Ⅳ> D社:医薬品製剤製造業

第1問では、出資直後の貸借対照表を作成し得るか否かが大きく明暗を分けました。先ず、余剰資金と利益剰余金を混同していた人が結構いました。また、出資金でD社の「機械及び装置」を購入するという誤解もありました。正解は子会社株式の取得になりますから、「その他固定資産」が100百万円増えるということになります。

第2問では、例の「200%定率償却」の解釈で皆さん悩んでおりましたが、定額償却の2倍の償却率という推定を行い、設問1は全て正解だった人が少なからずおりました。流石に、営業キャッシュフローの計算は、本番では難しかったようですが、設問1が出来ていれば御の字です。設問3では、金融機関借入と私募債とで、金利計算における元本の違いを理解しているか否かで明暗が分かれます。知っていれば、決して難しくないのですが。

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第3問は、これまた受験生を大変悩ませた出題です。「品質原価」という知識に基づけば、①予防原価、②評価原価、③内部失敗原価、④外部失敗原価の4項目となり、大きさの順に、④>③>②>①になるそうですが、これを知っていた人は非常に少ないと思われます。今後、この種の問題が毎年出されるとすれば、過去問中心の勉強方法は見直す必要があるかも知れませんが、この問題への対応は極めて重要です。

基本的に、我々は「全てを知る」ことなど不可能です。実際のコンサル業務においても、診断士は持てる知識と経験、それに仮説を立てて検証することで、未知の案件に対応しております。それは診断士試験でも同じではないでしょうか。

本問の場合、生産計画から納品までの工程を、生産計画、栽培、加工、納品(出荷)の4つに分け、各工程において発生し得る「品質基準に適合しないものが生産されるリスク」を想定し、付随するコストを指摘すれば宜しいと思われます。結果として、「品質原価」の①~④に該当する内容に概略一致します。

思うに、診断士試験は、未知の事柄にも、己の持てる知識と経験に基づき、また、仮説を立てて検証するプロセスを経て、論理的な解答を導き得る能力を問うているのだと思います。従って、「知識」への過度な傾倒は「愚の骨頂」であり、柔軟な思考能力を伸ばすことが重要ではないでしょうか。別の言い方をすれば、たとえ専門用語が分らなくても、論理的思考で工程を切り分け、問題に喰らい付いて「解答欄を埋める」ことが重要だと思うのです。
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斯くして、今年度の活動は事実上終了致しました。二次組は12/6(金)の筆記試験の合格発表まで休会とし、心身共にリラックスすると同時に、今まで出来なかったことや、家族サービスに勤しんで戴きます。

来週(11/9)からは、ストレート組(一次試験から合格を目指すグループ)が、来年度の活動を繰り上げスタートし、当面は今年度の一次試験を振り返るところから着手致します。見学を受け付けております(来年度(2014)のストレート組募集について(10/5)参照)ので、ぜひ見学にお越し戴き、当勉強会と「波長が合う」と思われましたら御入会下さいませ。

尚、二次組は新年度説明会(12/14(土):別途御案内)以降の入会受付と致しますので、御承知おき下さい。

2013.11.3 本年度会長 永井廣

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