「弱小」2次組の勉強会は、事例問題のツボを押さえた学習で勝負!

OBの大橋です。

いよいよ7月に入りました。ストレート組は来月に迫った1次試験に向けて最終追込み体制。ぜひ普段の実力を出し切って頂きたいと思います!

その一方で、2次組も毎週頑張っています。こちらは本番まであと4か月弱。まだ時間があるようでないような、モチベーションの維持が難しい時期ですが、毎週土曜日に過去問2事例(事例Ⅰ~Ⅲから1事例と事例Ⅳを1事例)のペースで学習を進めています。

【とある日の2次組勉強風景】

勉強会風景その1

弱小2次組の勉強会では、設問読み、与件文読みを一通り終えて解答の議論に移る前に、必ず「事例企業のめざす方向性(=あるべき姿)」が何なのかを明確にするというプロセスを大事にしています。5月半ばまではホワイトボードを使ってじっくり議論し、「方向性」とそれを実現するための「課題」について意識合わせを行ってきました。

ホワイトボード

先ほども触れたとおり5月後半からは1日2事例にペースを上げていますが、「方向性」と「課題」の確認は必ず行っています

なぜ、このプロセスにこだわっているか?

理由は、「方向性」は事例全体のテーマ、「課題」は各設問の設計と密接にかかわっており、これらを押さえておくことで事例の全体像が掴めるからです。また事例企業の方向性を常に意識することで、題意に沿った解答内容の一貫性を保つこともできます。まさに事例問題のツボですね。

ツボを押さえた練習という意味で、考えさせられた出来事があります。6月初めの某局のTV番組で、東京6大学で15年連続最下位、46連敗中の東大野球部に投手コーチとして招かれ指導している桑田真澄氏がゲストとして出演、その中で桑田氏と部員との間でこんなやり取りの場面があり、なるほどと考えさせられました。

投手の一人が、「他大学に比べて実力や体格の劣る我々は、練習量でカバーするしかないから」と、1日12時間も練習に励んでいるスケジュール表を見せたのに対して、桑田氏が言ったのは、「東大の選手は練習しすぎ。目標も決めないでいくら長時間練習しても、疲れて内容が薄くなるだけだよ。上達につながらない。もっと考えて効率的に練習しなきゃ。」

そこで桑田氏が指導したのは、外角低めのストレートで80%の確率でストライクを取る、という具体的な目標を決めて、その習得に全力を挙げるということでした。桑田氏はプロとして体格は決して恵まれておらず、球速も際立って速いわけではない。でも抜群のコントロールで170勝以上を上げた名投手です。その決め球が、外角低めストレート。打者から一番遠いので見逃せばストライク、打っても内野ゴロというまさに打者泣かせのコースです。

桑田氏はさらに言います。
「東大野球部の選手が、負けても本気で悔しがらないのを見て、これではとても勝てないと危機感を感じた。できない時はどうやったらできるのか考え、できるように自分で考えて練習する。言われたままに練習をやってもダメ。成功体験の積み重ねが自信に繋がる。」

うーん、診断士2次試験の受験勉強に通じるところがありますね。

2次の事例問題は正解が公表されていないので、どうしても自分が客観的にどこまで実力が付いたのか不安になります。そこで陥りがちなのが、少しでも多くの事例問題を解くこと。数をこなそうとすること。しかし、果たしてそれは効果的なの?ということを問うているように思えるのです。

たくさん事例を解けば、自然と解き方が分かるようになるわけではありません。自分の経験を振り返っても、解き方を身につけないままに数だけ解いても力はつきませんでした。特に過去問は何回も解くうちに解答例を覚えてしまって、それなりに書けてしまうので錯覚するのですが、本番は初見問題なので、本当の実力がついていないと通用しません。

貴方がマウンドに立つピッチャーとしましょう。そして初めて対戦する事例問題の出題者をバッターボックスに迎えての真剣勝負。これが初見問題です。さあ、どう攻めたら良いでしょう。

そこで投げるべき、「外角低めストレートの決め球」とは何でしょうか?「事例企業の進むべき方向性を正しく掴むこと」ではないでしょうか。あるいは「事例に込められた出題者の題意を見抜くこと」と言っても良いでしょう。

どんな事例でも、事例企業の進むべき方向性が正しくつかめれば、解答内容は大きく題意を外しません。解答プロセスとして、①解答内容の一貫性、②与件内容の活用、③問われたことに素直に答える、④詰め込みすぎず読みやすい文章を書く、等の鉄則はありますが、これらは全て方向性を正しく掴んだ後の戦術レベルの話。

方向性を正しくつかむためには、1次知識・白書知識を活用しながら、与件文を整理、抽象化し、事例企業の進むべき方向性を立案する能力が求められます。方向性は与件文の中に必ず埋め込まれていますが、明示的に書かれているわけではありません。与件文を読んで、事例企業が「○○の強みを活かして(あるいは課題を克服して)、△△の機会を捉え、xxの経営目標を実現する」というストーリーを見つけ出す。本番で通用する実力を養うためには、初見の与件文を一読して進むべき方向性を短時間に導き出せる力が必要になります。

弱小2次組の勉強会は、事例企業の「方向性」を正しく掴むという、事例問題の「ツボ」を押さえる学習を大事にしています。これによってどのような事例問題が出てもこなせる自信、つまりどんな強打者(=出題者)が出てきてもストライクを取れる自信が生まれるように思います。

番組直後の6月3日、東京6大学新人戦で東大が早稲田に勝ち、2006年以来の1勝を挙げました。秋の大会が9月から始まりますが、桑田さんの指導で東大野球部がどう変わるか、注目したいですね。

弱小2次組の真価が10月の2次本試験でどう発揮されるかも、今から楽しみです!

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